彫
桜(Haru)
Edo Tattoo Shopのオーナーでもあるエド氏に弟 子入りし、現在ではショップで彫り師として活躍している彫桜氏。女性ならではの柔らかなデザインや表現性と、女性彫り師の立場から見る彫り師の仕事につい て語って頂いた。
テキストのない
弟子の勉強スタイル
_エド氏のもと に弟子入りをした きっかけは何だったのでしょうか?
私は昔から刺青 が大好きで、自分も いつか刺青を勉強したいという気持ちが強くありました。Edo Tattoo Shopへは、初めは、私の住 まいが近いと いうこともあり客として通っていて、師匠や当時のスタッフたちにタトゥーを彫ってもらっていました。やがて、エド師匠と直接話をする機会が自然に増え、私 は、師匠の飾らない人柄や、刺青に対する厳しく、日本の伝統を大切にする考え方にも魅力を感じるようになります。この人のもとで刺青が学べたら、大変な道 だろうけれど、きっと自分にとって有意義な勉強ができると、当時素人ながら確信がありました。
_実際に弟子入 りされて、苦労され たことはありましたか?
楽な道ではない と分かっていて入っ たので、苦労だと感じたことはありません。でも、学校のように毎日テキストやクラスがあるわけではないので、師匠の仕事を見て、覚え、考え、自分が勉強す るべきことは自分で見つけなくてはならないので、時には理解するまでに遠回りしていたことも多かったと思います。また、師匠の仕事を後ろから見ていて、絵 をきれいに描いたり彫る技術を伸ばすだけが刺青の全ての勉強というわけではなく、お客さんが望んでいるイメージをきちんとデザインに起こし、それを相手の 肌に一生残していく彫り師の仕事には、柔軟なコミュニケーション能力や人間性というのも影響してくると感じました。難しいけれど深く、私は彫る勉強を通し て人間としても成長し続けていけたらと思っています。
女性のお客さん から求められる女性 彫師
_女性彫り師と して活躍されていま すが、やはりお客さんも女性が多いですか?
多いですね。女 性彫り師に彫っても らいたいという女性も来ますし、施術が終わった後女性彫り師さんで良かったですと言ってくれる方も多いです。同じ女性という立場から、女性に似合うデザイ ンや彫る場所もアドバイスできるし、彫る当日の対応なども気を使うようにしています。私は今主に和彫をメインに彫っていますが、細かくて女性らしい可愛い デザインも好きです。和彫の絵には歴史や意味があり、ワンポイントにはない魅力がありますし、小さなタトゥーにも個人個人が託す思いやこだわりがあるの で、両方を大切にしています。
_QPにも、刺 青のペイントをして いらっしゃいますが、これもとても細かいですね。
はい。初めは友 人たちの間でやって ほしいという声がとても多く、プレゼント用に作っていましたが、そのうちショップに来るお客さんからも頼まれるようになり、サイドビジネスとして注文を受 けています。事情があって、自分の体には刺青を彫れないけれど彫ってみたいデザインがあるという方や、自分が彫っている刺青をQPにもペイントしてほしい という方々が、出来上がったQPを見て「ありがとうございます」と満面の笑みを見せてくれる時は、刺青が完成した時と同じように私も嬉しいですね。