
エル 比嘉 (ウィ ザードタトゥサプライズ)
タトゥー講座 (仮)第1回
針について
タトゥーに興味 のある方なら誰でも 一度は、素晴らしいタトゥー作品を見て、その、正確で力強いラインや、鮮やかで表現豊かなカラーに思わず見入ってしまった瞬間があると思います。
良いタトゥー作 品を仕上げるまでに は、彫り師の技術はもちろん、彫られる側のコンディションや肌質など、全ての良点が揃った状態でなくてはなりません。当然ですが、彫り師の使う道具という のもかなり大きな要素となってきます。
彫り師たちは自 分の手に合った道具 を見極めるため日々試行錯誤しています。適切でない道具を使っていては、どんなに熟練した技術を持ってしても、実力を十分に発揮できないでしょう。
また、タトゥー イングは、皮膚に針 で穴を開けて、そこにタトゥー用顔料を残していくことで為されるので、衛生面においても優れていなければなりません。
間違った管理下 での施術は、傷の治 りが悪くなりタトゥーがきれいに残らないだけでなく、感染症等を引き起こす原因にもなるといえます。
第1回目タ
トゥー講座は、彫り師の
道具の中でも、直接皮膚に傷を付け、ラインとカラーの仕上がりを大きく変える、“針”にスポットライトを当てて
いきます。
現在使用されて
いるタトゥー専用の
針が開発されるまでは、彫り師たちは裁縫用の縫い針や、ビーズ針を使って作品を彫っていたようです。
やがて、タ トゥーが一般に普及する ようになり、彫りものへの芸術性や、より早く効率的な仕上がりが求められるようになるにつれ、針そのものにも改良が加えられます。
現在のタトゥー シーンで使われる針 の種類は、太さや長さ、針先の角度まで様々で、彫り師や彫り方によって大きく好みが分かれます。
初めに、彫る段
階によって使い分け
られる針の種類について説明します。
タトゥーイング は、基本的に、まず アウトライン(筋)が彫られ、そのあとシェーディング、またはカラーを入れていきます。
その段階によっ て、使う針は変わり ます。
・ライナー
アウトライン (筋)を彫るために 使う。
大体1~18本ほどの針を、絞って 束ねたもの。
かたく絞ったものをタイティング、 ゆるめのものをルースと呼ぶ。
・マグナム
色付け (シェーディング、カ ラー)に使う。
5~25本くらいの針を、縦2段 に交差するように組み合わせてあり、そのため針数は奇数となる。
針先がカーブ状に組み合わされたタ イプと、直線状に組み合わされたタイプがある。
・フラット
横1列に束ね た針で、色付け用。
針先は直線状 のみ。
フラットの針 を2段に組み合わせ た針を指す。
3段以上に重 ねて使う彫り師もい ます。
複数の針を円 状に組み合わせたも の。
続いて、針1本
ずつに焦点をあてて
みましょう。
針先の角度は、 テイパーと呼ばれ、 角度の大きいもの(針先の尖っている部分の長さが短いもの)をショートテイパー、角度の小さいもの(尖っている部分が長いもの)をロングテイパー、その中 間のものをスタンダードと呼びます。ロングテイパーより、さらに角度が小さく、鋭く尖ったものはエクストラロングテイパーと呼ばれます。
刺したときに肌 に穴を開ける面積が 大きくなるショートテイパーは、基本的にはマグナム針など、色付け用針に向いており、穴の面積の小さくなるロングテイパーは、ライナー針に向いているとい われますが、これも彫り師によって好みが分かれます。
針の材質も、か つてから使われてい る鉄から、衛生的なステンレスが主になっています。
彫り師によって は、鉄針独特のしな り、仕上がりのつや感を好み、現在でも鉄針を使用している方もいます。
・磨き方
針には、良く磨 かれたものと、磨か れていないものがあります。
最近良く使用さ れる、細かい粒子の さらさらとしたインクには、良く磨いた針でのタトゥーが向いているといえます。
反対に、磨きの 少ない、表面に凹凸 のある針には、昔ながらの粒子の荒いインクや、パウダーベースのとろみのあるインクがよく絡み、彫りやすいといえます。
いかがでしたで しょうか。今回紹介した針 の種類や特徴はほん の一部で、この他にも数限りなくタトゥー用針は存在します。
彫り師の数だ け、彫り方やスタイル があり、針の使い方も変わってくるのです。
これからタ トゥーイングを学ぼうと 思っている方がいれば、ぜひ色々な道具を試してみてください。勉強には時間とお金がかかりますが、必ず自分の手に合ったものが見つかるはずですよ。